時の故郷

スクリーンショット

<基本情報>

ジャンル:恋愛・感動

キーワード:時間ループ?

<あらすじ>

※公式サイトないため簡潔に

浪人生の主人公、「志度聡志」は亡くなったおばあちゃんが済んでいた田舎の家の手入れをしに、「里山村」に向かう。
そこで6年ぶりに初恋の少女、「真田ゆり子」と再会する。
思いもよらない再会、封印された過去の記録、そして淡く儚い恋…
思い出の地で、運命の時は動き出す――

<レビュー>

総合評価: 評価ロゴ

ストーリー:S 絵・演出・BGM:S
・物語の構成が巧みで無駄がない。二人だけの世界が心地いい。
・終盤の展開は熱い。限られた時間でやり遂げる達成感も
・複数エンドがあり、trueまでプレイヤーも苦労するので、感情移入しやすい。
・ゲームシステムが物語をうまく引き立てている
・絵も古い作品の割にはしっかり描かれている
・ただ基本立ち絵なし

〜もう一度、彼女に巡り会うために〜

この作品は最初に公開されたのはかなり昔なのですが、それから長い間フリーアドベンチャーゲームの名作として語られてきました。その評価に恥じない力作だと思います。

作品としては、何度もタイムリープして頑張るタイプではなく、するまでが大変となっています。最近は選択肢がなかったり、あっても基本一本道だったりヒロインのルートを選ぶだけな作品が多い中、この作品は4日間の間に細かく行動を選択し、試行錯誤してtrueエンドに向けて頑張ることになります。trueへの難易度は結構高く、自分はかなり苦労して自力で到達しましたが、検索して攻略サイト参考にするのも一つの手です。

シナリオも、田舎の限られた数日間で登場人物がほとんど二人しかいないという舞台で、二人の仲睦まじい姿を見せつけられ、そうかと思えば衝撃の事実が告げられ、あっという間に終わってしまうわけですが、そこからプレイヤーはその切ない結末を回避しようと奮闘するわけです。主人公がタイムリープしてやり直してるわけではなく、プレイヤーがその運命を何とか変えられないかと何度もやり直します。やはりあれだけの二人だけの世界を見せられては、このまま終わるのはつらいと(ゲームなのに)プレイヤーは思ってしまいます。そして苦労の末のあの最後……

結局何が言いたいのかといえば、そのゲームシステムをも利用してプレイヤーもある意味二人だけの世界に干渉して、運命を切り開いてハッピーエンドになってよかった!という体験をさせてくれる・・・それがこの作品の醍醐味だということです。これは本当に感情移入して感動しますので、是非体験していただきたいと思います。

古い作品ながら絵や演出もいいです(※完全版)システムは一日の中で何回か行動を選択し、その内容でフラグが立っていくもので、よく作られていると思います。既読スキップもしっかりしており、周回するにもめんどくさすぎず、かといってすぐ終わる作業感もなくいいバランスだと思います。

やはりこの達成感と感動は、読むだけのノベルゲームとは違った良さがあります。是非あなたの手でハッピーエンドに導いてください