LOOT


LOOT

<基本情報>

ジャンル:独特

キーワード:推理・超能力

<あらすじ>

※公式ページより

主人公「市松 明人」は人とは違う能力を持っていた。
「人の聴いていることが聞こえる」、盗聴の能力。
――独り言、秘密の会話、他人の陰口、警察の捜査情報。
全てが明人には聞こえた。
明人の住む町に起きた一か月前の殺人事件。
彼は、興味本位でその事件を調べていた。
そして「九条ミリヤ」という同じ大学の女性に知り合い、衝撃の真実を知る。
――私たち、命を狙われている

能力者を殺すことでその能力を奪うことができる「盗賊」
ミリヤはそういった能力の存在を感知する「察知」という能力の持ち主だった。
明人は「盗賊」の正体を突き止めることができるのか?

<レビュー>

総合評価: 評価ロゴ

ストーリー:A 絵・演出・BGM:B
・プレイヤーも最後まで真犯人が分からず、主人公と一緒に考えていくのは楽しい
・次々とハイペースで事態が動いていき、謎も深まっていく
・一方で能力の設定など細かいわりには全体的なボリュームはあっさりですぐ終わってしまった。
・ルール設定やエピソードのまとめなど、わかりやすいシステムは好印象
・絵は独特な感じだが、高クオリティとは言えない。イベントCGも少ない

〜超能力ものミステリー〜

私はあまり推理っぽいものは読まないのですが、超能力と絡めているとのことで興味をもってプレイしてみました。もっとボリュームはほしかったですが、全体的にはまとまっていて良かったです。

今作では、物語自体にルールが設定されており、超能力ものにありがちな「最後になって覚醒が起きて全部解決」というような展開はありません。提示されたルールと超能力を頼りに、誰がどの超能力者で、犯人で、どう動いているのか考えながらプレイします。展開はとても早く次々に想定を超えた展開が襲ってきますので、飽きずにハラハラしながら最後まで一気にプレイしてしまいました。結局真犯人はこいつかな?というのはあったのですが、細かいトリックというか証拠というか、そういうものは全く分からなくて最後真相が明かされたときはよくできてるなと感心してしまいました。

一方で残念だったのはやはりボリューム不足な点です。これだけの世界観で多彩な能力もあり、もう少しじっくり展開していっても良かったかなと思います。まぁ口で言うのは簡単ですが、複雑なルール・超能力の中で矛盾なく仕上げるには限界もあると思いますね…矛盾なく無理なく作れるのはこの辺で限界だったのかもしれません。

システムとしてはいつでも超能力の詳細やルール・今までのあらすじまで準備されておりストレスなくプレイできます。絵に関しては独特な感じですが、決して下手というわけではないのでこんな感じの作風もいいと思います。ただイベントCGは少なかったですね。

色々書いてきましたが、十分楽しめるいい作品だと思いますので、超能力が飛び交う中謎に挑みたいという方、是非プレイしてみください。